事例 インドネシアのコロナ関連税制優遇について(2020.8.7)

【ご相談内容】

最近出されたCOVID-19に伴う企業への税制優遇措置のアップデート(財務大臣規則 No.86 Year 2020)について解説して頂けないでしょうか。


【ご回答】

財務大臣規則No.86/2020は、4月に出されたCOVID-19対応の税務優遇措置の期間を延長するものです。当該規則は7月16付けで公布されました。当初9月までであった優遇措置ですが、すべて12月まで延長となります。

・PPh21の免除:低所得従業員向けの優遇措置で、申請した月から12月次までの期間において、給与に対する源泉所得税が免除となります。免除となった源泉所得税については従業員に還元する必要があり、会社としてのキャッシュアウトは変わりません。

・PPh22の免除:申請した月から12月次までの期間において、輸入前払法人税が免除となります。あくまで前払の免除であり、年次確定申告時の税額控除が取れなくなるというものであるため、会社としてのキャッシュアウト総額は変わりません。

・PPh25の減額:申請した月から12月次までの期間において、月次予納法人税が30%減額となります。これもあくまで予納(前払)の減額であり、年次確定申告時の税額控除が少なくなるというものであるため、会社としてのキャッシュアウト総額は変わりません。

・PPnの還付申請について、4~12月期間での還付申請においては税務調査が行われずに還付となります。

・政府令 No.23 Year 2018により法人所得税の外形標準課税として売上の0.5%を納税している小規模企業については、4月から12月の期間においてこれが政府負担となります。

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