事例 インドネシアにおける移転価格文書作成の要件(2021.5.12)

【ご相談内容】

インドネシア現地法人の法人税申告時期を迎えております。インドネシアにおいてはどのような場合に移転価格文書を作成する必要があるのでしょうか?


【ご回答】

インドネシアにおける移転価格文書(マスターファイル及びローカルファイル)は、財務大臣規則No.213/PMK.03/2016に基づいて、決算日後4ヶ月以内に具備することが求められます。

(作成して備えておくことが必要であり、税務当局に直ちに提出するわけではありません。税務当局から要求があった場合に提出することになります。)

また、マスターファイル及びローカルファイルの作成が必要となる場合ですが、納税者が以下のいずれかの条件に該当する場合となります。

1. 前年度において、関連者間取引を行っており、かつ前年度の総収入がIDR500億を超える場合

2. 前年度の関連者間取引額が次のいずれかを超える場合

- 有形資産の取引総額がIDR200億

- サービス取引、利息、無形資産の使用等の関連者間取引額がIDR50億(それぞれで判定)

3. 関連者がインドネシアの法人所得税率(22%)よりも低い法人税率の国または地域に所在し、当該関連者と取引を行った場合

特に3については、例えばシンガポール(法人税率17%)などと取引を少しでも行った場合は、この条件に該当し、マスターファイル・ローカルファイルの作成が必要となります。

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