事例 ドイツでのリモートワークと社会保険について(2024.6.20)

【ご相談内容】

弊社の社員がドイツの会社に出向することになり、その社員の配偶者が帯同することになりました。配偶者の方は、現在勤務している会社の仕事をドイツでもリモートワークで続けたいと希望されています。

そこで、配偶者の方のドイツにおける社会保険について、以下の3点について確認させていただきたいと思います。

① ドイツに住みながら日本の業務をリモートワークし(日本企業から日本で給与を受け取る場合)、ドイツで社会保険への加入は必須となるのでしょうか。

② もし加入が必須でない場合(任意である場合)、ドイツで社会保険に加入しないことによるリスクやデメリットはどのようなものがあるでしょうか。

③ 加入が必須の場合、どのような手続きが必要となるのでしょうか。

なお、配偶者の方がリモートワークを行う日本企業には、ドイツに関連会社や事業所はありません。


よろしくお願いいたします。


【ご回答】

①日独社会保障協定の適用により、ドイツの年金及び介護保険は免除されます。ドイツの健康保険及び労災加入は必須となります。 

②・③リモートワーク用のVISA(いわゆるノマドVISA)のようなものはありませんので、就労する場合には、就労許可が必要です。

拠点のない場合の就労許可については、当局と相談などする必要があるかと思います。拠点がない場合の社会保険料の納付についても当局と話が必要ですが、①日本から納付、②本人が直接納付という方法があります。

PE認定される可能性もゼロではないと考えられますので、注意が必要です。

 

ドイツではEU域外からのリモートワークに関する法令がまだ整備されていないため、不明確な点が生じる可能性や、当局の担当者が十分なサポートを提供できないことが懸念されます。

 

代替案として、雇用契約ではなく業務委託契約を結び、本人が個人事業主として現地で就労する方法も考えられます。この場合、就労許可や社会保険への加入、税務申告などは本人が直接行う必要がありますが、取り扱いとしては問題なく進められるかと存じます。

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